去年公開されたアニメ「鬼滅の刃」はすごい人気ですね!
私もあのアニメを見て、原作も全話読みました!
最後までハラハラで、すっきりと楽しめました!
人気アニメにもなったことで、OP曲「紅蓮花」も人気曲!今でも巷の飲食店やラジオからでもずっと流れてきます!
今回はこの曲の分析をやってみたいと思います。
紅蓮花の構成は?
紅蓮花の構成は結構変わっていまして、Bメロ→イントロ→Aメロ→Bメロ→サビという流れになります。
2番以降はAメロ→Cメロ→サビ→間奏→Dメロ→サビ→エンドとなります。
ここで一つ変わっているポイントがあります。それはBメロ始まりからという点です。
曲をいろいろ聞いていただけばわかるかと思いますが、いきなり歌い始める曲は、Aメロか、もしくはサビと同じコード進行となることが多くなっています。
この曲はBメロから始まっており、とりわけ聞きなじみのある展開とは違うため印象に残りやすくなっています。
紅蓮花のキーは?
Gメジャーです。
何故かといいますと、まず紅蓮花のコード進行からみて、頻出するコードを書きだしてみます。
こちらのサイトを参考に頻出するコードを書きだしてみました。
C D Em A Bm
この5つとなっています。
まず、CとDがメジャーコードとなっています。
基本的にメジャーではⅣとⅤの音、マイナーではⅥとⅦの音が隣接します。
この時点で該当するものはGメジャー、もしくはEマイナーの二つだけとなります。
ここまで絞れてくると後はどうやって判断するか、それはDのコードです。
DのコードはⅣの役割をするかⅦの役割をするかでメジャーかマイナーか決定するのですが、基本的にⅦの音はそこまで頻出しません。
ですが、紅蓮花ではこのDの音が頻出しています。
そのため、この曲はGメジャーと判断するのが正解でしょう。
Gメジャーの構成は、以下のようになっています。
G Am Bm C D Em F#m(-5)
さて、曲の構成とキーが判明しました。
次は曲のコード進行について解析していきましょう。
イントロ
イントロのコード進行は以下のようになっています。
整理しますと
|C |D |Em |Bm |
|C |D |Em D |Em D |
|Em D |Em D |Em D |Em D |
|Em D |Em D |
上の段のC→D→Em→Bmはローマ数字に変換するとⅣ→Ⅴ→Ⅵ→Ⅲとなります。
J-POPの王道進行ともいわれるほどよく使われるコード進行のⅣ→Ⅴ→Ⅲ→Ⅵの後ろ二つを入れ替えた形になっており、C→D→Bm→Emと変更しても楽しい展開になっていますね。
最初からこの進行を使うことで印象をつかんでいるわけですね。
その後のコード進行ですが、C→D→Em→D→Em→DはⅣ→Ⅴ→Ⅵ→Ⅴ→Ⅵ→Ⅴ
Ⅲに行って落ち着きたい所をⅤに行くことでトニックの代理コードとドミナントを言ったり来たりしています。
Ⅵ→Ⅴを繰り返すパターンや王道進行は良く使うパターンなので、知っておくとおもしろいかもしれませんね。
Aメロ
Aメロのコード進行は、以下のようになっています。
こちらを整理しますと、こうなります。
|Em |D |C |D |
|Em |D |C |D |
|Em |D |C |D |
|Em |D |C |D |
こちらはEm→D→C→Dを繰り返してるだけですね。
ローマ数字に変更するとⅥ→Ⅴ→Ⅳ→Ⅴ
こちらもそこまでややこしいコード進行でもなんでもなくトニック(代理)→ドミナント→サブドミナント→ドミナントという流れになっています。
かなりシンプルですね。
Bメロ
Bメロのコード進行は、以下のようになっています。
こちらを整理しますと、こうなります。
|C |D |Em |Bm |
|C |D |Em | |
C→D→Em→Bm→C→D→Em
この進行をローマ数字に変換するとⅣ→Ⅴ→Ⅵ→Ⅲを二回繰り返す所を最後のBmを省くことでサビへつながりやすくしていますね。
Ⅳ→Ⅴ→Ⅵ→Ⅲはイントロと同じなので省略していますが、コード進行は同じです。
サビ
サビのコード進行は、以下のようになっています。
こちらを整理しますと、こうなります。
|C |D |Em |Bm |
|C |D#dim |Em D Em D |Bm A Bm A |
|C |D |D#dim |Em |
|C |D | |
一段目はここまで頻出してきたC→D→Em→Bm、Ⅳ→Ⅴ→Ⅵ→Ⅲです。
イントロ、Bメロときて、ここにも出てくるとはびっくりです!
二段目から変化しますね。
C→D#dim→Em→D→Em→D→Bm→A→Bm→A
最後はなかなか忙しいことになっていますが、最初のC→D#dimはなかなか重要ですね。
D#dimは全ての音が短三度で離れている音で構成されているため、このD#dim以外の音3つのどれを使用してもかまいません。
実際にここでD#dimをいれることで、ダイアトニックコードから外れてちょっと転調したかのような効果を得られるため、かなり効果的に利用していますね。
今回の場合、構成音の中に含まれている音はF#、A、Cの音となっています。
ちなみ役割ですが、次のコードがⅥ、つまりトニックへいくためトニックへ行きやすくすらための役割、つまりドミナントとしての役割がでます。
他の役割も考えることができますが、代理コードの代理コードはちょっと考えにくいので、どちらかというとⅤの代理コードとみます。
以上を踏まえると、
Ⅳ→Ⅴ#dim→Ⅵ→Ⅴ→Ⅵ→Ⅴ→Ⅲ→Ⅱ→Ⅲ→Ⅱとなります。
こう見ると、Ⅳを重ねための方法として使用しているのもわかりますね。
使用するだけで役割が同じですが、曲が展開しているように思えるからです。
続きの3、4段目は
C→D→D#dim→Em→C→D
こちらを先ほどの解釈と合わせて、ローマ数字に変換すると、
Ⅳ→Ⅴ→Ⅴ#dim→Ⅵ→Ⅳ→Ⅴ
こうなります。
形的には、4536で有名な王道進行を4546にして、王道進行に近い形にしていますね。
こう見ると、王道進行を使わないで王道進行っぽく聞かせているようにみえます。
なかなか面白いですね。
そして最後は4→5と進行してイントロの6→5に行きやすくさせています。
Cメロ
Cメロのコード進行は、以下のようになっています。
こちらを整理しますと、こうなります。
|Em |Bm |C |D |
|Em |Bm |C |D |
Em→Bm→C→D、こちらはローマ数字に変換しますとⅥ→Ⅲ→Ⅳ→Ⅴ。
BメロのⅣ→Ⅴ→Ⅵ→Ⅲと始まり方を変更しただけで、流れは同じになっていますね。
しかしこう見ると、曲の作り方は結構古い曲を参考にしているなと思います。
ハイロウズの日曜日よりの使者という曲があるのですが、あれはⅠ→Ⅰ→Ⅳ→Ⅴというコード進行しか使用していません。
ですが、サビだけはⅣ→Ⅴ→Ⅰ→Ⅰにしており、同じ進行なのだけれど違う進行のように聞かせています。
久しぶりにこのテクニックを見た気がします。最近の曲はめちゃくちゃ凝って分析が難解な曲が多いので。
Dメロ
Dメロのコード進行は、以下のようになっています。
こちらを整理しますと、こうなります。
|C |D |Em |Bm |
|C |D |Em |Bm |
|C |D |Em |Bm |
|C |D |Em |
こちらのコード進行はBメロと同じですね。
なので、こちらは割愛いたします。
まとめ
はい、コード進行を一気に解析をしてみましたが、わかりにくい所がありましたらコメント下さい。答えますので。
しかしこう見ますと、最近の曲中でも珍しいぐらいコード進行が単純ですね。
最近のヒット曲の中ではking Gnuの「白自」を聞いて、解析してみようとしたらちょっと挫折しました。
1時間程度でいけると思ったらかなり複雑で、まとまった時間がないと解析厳しいです。
近年の曲は複雑な曲が多いのに、ハードロックで単純な曲な進行でヒットしたのは、この曲ぐらいでしょうか?(米津玄師も比較的リフを繰り返す曲が多いのでそこまで複雑ではないのですが)
最後まで読んでいただきありがおつございます。